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【研究成果】世界で初めてコムギとイネの交雑植物の作出に成功
2021.10.06
世界初!コムギとイネの雑種植物の創生
ポイント
- 顕微授精(IVF)法を用いることによって、コムギとイネの生殖的隔離を打破することが可能になった。
- IVF法によりコムギとイネの配偶子(卵細胞と精細胞)を任意の交雑組み合わせで融合することにより、多様なコムギ−イネ交雑受精卵を作出した。
- IVF法によりコムギとイネの配偶子(卵細胞と精細胞)を任意の交雑組み合わせで融合することにより、多様なコムギ−イネ交雑受精卵を作出した。
概要
コムギとイネは世界の主要作物ですが、異なる亜科に属していることから交雑することができず、それらが持つ優良遺伝資源を相互に利用することは出来ませんでした。
東京都立大学大学院理学研究科のTety Marienty(大学院生)、岡本龍史教授、および鳥取大学乾燥地研究センターの石井孝佳講師は、コムギ−イネ間の交雑不全を乗り越え、世界で初めてコムギとイネの交雑植物の作出に成功しました。
今回の研究では、コムギおよびイネの花から単離した配偶子(卵細胞と精細胞)を様々な組み合わせで融合させ、多様なコムギ−イネ交雑受精卵を作出し、それらの発生過程を解析することで、コムギ−イネ雑種植物へと生育するコムギ−イネ異質倍数性交雑受精卵の人工的な作出に成功しました(図1)。この結果は、コムギとイネの遺伝子資源の相互利用に向けた大きな一歩であり、また、新たな育種技術としても期待されます。
※詳細はプレスリリース(PDF1.8MB)をご覧ください。
研究の意義と波及効果
本研究で確立された異種配偶子の顕微受精 (IVF) 法により、これまで不可能であったコムギとイネの雑種作成が可能となりました。これによりコムギとイネの遺伝資源の相互利用が可能となり、新たな優良形質をもつ新作物の作出に繋がることが期待されます。また、IVF 法は配偶子の単離が可能な植物種に適応可能であることから、コムギとイネだけに留まらず、トウモロコシ、オオムギ、サトウキビなどの多くの有用植物間の遠縁雑種植物の作出も視野に入ってきます。さらには、コムギ−イネ雑種受精卵の発生過程を解析することで、遠縁雑種植物の成立機構についての知見が得られることが考えられます。
論文情報
- タイトル:Development and regeneration of wheat-rice hybrid zygotes produced by in vitro fertilization system
- 著者名:Tety Maryenti, Takayoshi Ishii, Takashi Okamoto
- 雑誌名:New Phytologist
- DOI:10.1111/nph.17747
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