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【研究成果】高速データ解析で極薄膜物質の原子配列解析を加速 〜全反射高速陽電子回折における新しいデータ解析法の導入〜
高速データ解析で極薄膜物質の原子配列解析を加速
〜全反射高速陽電子回折における新しいデータ解析法の導入〜
概要
鳥取大学工学部機械物理系学科・同大学同学部先進機械電子システム研究センターの星健夫准教授(兼任:高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所客員准教授)、同大学大学院博士前期(修士)課程の阪田大志郎氏、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所(IMSS) 低速陽電子実験施設(SPF=Slow Positron Facility)の望月出海助教・兵頭俊夫協力研究員(東京大学名誉教授)、九州大学工学研究院エネルギー量子工学部門の田中悟教授、同大学大学院修士課程の尾家翔太郎氏、東京大学総合文化研究科の福島孝治教授の共同研究グループは、測定データに対する新しい解析法を提案し、スーパーコンピュータを用いて、SPFにおける先端実験である全反射高速陽電子回折法(TRHEPD 法、トレプト法)(図1)のデータ解析で、その有用性を実証しました。TRHEPD 法は物質最表面や極薄膜物質の原子配列の超高精度解析法です。本研究により、高速かつ自動的にデータ解析する計算手法が確立されました。今後、革新的化学反応触媒・超高速情報処理ナノデバイスなどの開発に必要な原子配列解析の加速が期待されます。
本研究成果は、エルゼビア社が発行する「Computer Physics Communications」誌のオンライン版に10月4日に掲載されました。
※詳細はプレスリリース(PDF1MB)をご覧ください。
研究展望
本研究には2つの展望があります。1つは、実験手法上の発展です。TRHEPD法による高精度な測定データの高速な解析が確立されたことで、原子スケール極薄膜物質の構造(原子座標)測定により、革新的化学反応触媒・超高速情報処理ナノデバイスなど、多彩な物質の開発に必要な原子配列解析が促進されます。もう1つは、計算手法の発展です。さらに新しい計算手法開発のほか、サブナノメートルスケール極薄膜物質に対する他測定(表面エックス線回折、低速電子線回折、低速陽電子回折など)にも適用する研究も進んでいます。
雑誌情報
雑誌名:Computer Physics Communications
タイトル:Data-driven sensitivity analysis in surface structure determination using total-reflection high-energy positron diffraction (TRHEPD)、和訳:全反射高速陽電子回折(TRHEPD)を用いた表面構造決定におけるデータ駆動型感度解析
著者:星健夫1、2、3、阪田大志郎1、 尾家翔太郎4、 望月出海3、 田中悟4、 兵頭俊夫3、 福島孝治5
所属:1鳥取大学工学部機械物理系学科、2鳥取大学工学部附属先進機械電子システム研究センター、3高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 低速陽電子実験施設、4九州大学工学研究院エネルギー量子工学部門、 5 東京大学大学院総合文化研究科
URL:https://doi.org/10.1016/j.cpc.2021.108186
研究助成
本研究は、以下の助成を受けています。科研費基盤(B)「超並列マシンを用いた計算統計と測定技術の融合」(代表:星健夫)、科研費基盤(C)「全反射高速陽電子回折によるチタニア表面の光照射反応におけるモルフォロジ変化の解明」(代表:望月出海)、科研費基盤(C)「全反射高速陽電子回折によるSi(111)7×7再構成表面の原子座標の決定」(代表:兵頭俊夫)、科研費基盤(A)「物理学・情報科学に共通する大規模行列関数の総合的数値計算法の創成」(代表:曽我部知広)、文科省ポスト「京」プロジェクト重点課題(7)「次世代の産業を支える新機能デバイス・高性能材料の創成」(代表:常行真司)。