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"現場最前線"の植物病害診断の実験演習を実施しました!
令和8年6月23日(火)、農学部の授業「植物菌類生産科学実験演習Ⅱ」の中で、木戸一孝准教授による「植物の病害診断演習」が行われ、生命環境農学科 植物菌類生産コースの3年生29名が受講しました。当日は、本取組みへの関心の高さから、日本農業新聞社による取材も行われました。

「植物菌類生産科学実験演習Ⅱ」の授業の様子
◆講義内容
持続可能な農業を実現するためには、農産物の安定生産が不可欠であり、農産物を病気から守ることは農業において重要な課題です。この度の演習は「植物の病害診断方法の習得」を目的としており、学生たちは伝染病に感染したメロンの苗を題材に、病気を診断する過程を体感しました。
講義中、木戸准教授からは「植物にはどのような種類の病気があるか」「どういう状態が病気なのか」といった問いかけがあり、学生たちはこれまで学んできた知識をもとに回答。健康な苗と病気の苗を比較観察し、その結果を発表・共有することで、診断に必要な観察力や考察力を養っていました。

健康なメロンの苗 伝染病に感染したメロンの苗
メロンの病気は何十種類にも及び、その病原菌も様々存在します。そのため、病気を発症したメロンの特徴をしっかりと把握し、既知の病気の特徴との対比・栽培環境・病原菌の宣伝様式を調べながら、可能性のある病気・原因を徐々に絞り込んでいく「アプローチそのもの」を体得できるのが、この演習の大きな特長です。学生たちはこの演習を通じ、"植物の医者"さながらに一連の実践的な診断の流れを経験しました。さらに、演習終了後、レポートを作成する過程で診断結果に基づく「病気の防除方法」についても考察しました。これは、本学の掲げる「知と実践の融合」につながる貴重な機会となっています。

「植物菌類生産科学実験演習Ⅱ」の授業の様子
◆演習で使用した検査キット
今回使用した検査キット(小池化学株式会社の「やさい・くだもの検査キット」)の最大のメリットは「わずか数分で陽性・陰性を判別できる迅速性」にあります。大型の検査機器を必要とせず、国内の畑はもちろん、海外の農業現場であってもその場で即座に診断が可能です。この迅速な初期診断によって感染株の早期除去が可能となり、病害の拡大防止の効果を高めるとともに、不要な農薬散布の抑制(環境負荷の低減)にも貢献できます。木戸准教授は小池化学株式会社とともに、農産物生産圃場で使用できる検査キットの共同開発を行っています。

小池化学株式会社の「やさい・くだもの検査キット」を使用する学生
◆教育活動
木戸准教授は、「学生たちが将来、農業研究機関、品種改良・農薬・園芸関係企業などに進んだ際、植物病害に対して科学的・論理的に対応できる手法を身につけることが重要」と指導されていました。さらに、「鳥取大学農学部では、幅広く知識を学ぶだけではなく、様々な技術・手法も身につけることができるため、ゆくゆくは、我が国の農業をけん引できる指導的人材になってほしい」と、教育への熱い想いを語られました。
◆今後の展望
地球温暖化に伴う気温上昇により、これまで問題にならなかった植物病害の発生リスクが高まる中、このような迅速な病害診断・防除技術の研究は、持続可能な農業の実現に向けて重要な役割を果たしています。木戸准教授は上記の検査キットの開発とともに、現在、農研機構(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)および「とっとり花回廊」と共同で、様々な病害防除技術を組み合わせた"総合病害防除研究"にも取り組んでいます。今後の研究のさらなる発展と地域農業への貢献が期待されます。
◆先生からのメッセージ
鳥取大学農学部では、講義・演習・卒業研究を通じて知識を身に着けるだけにとどまらず、それを社会の課題解決に活かす実践力を身に着ける人材育成に取り組んでいます。将来、先進的な農業やバイオテクノロジーを活用する現場で日本を先導したい高校生の皆さん、ぜひ本学で「知と実践の融合」を体感して成長してください!

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