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鳥取大学からのお知らせ

DIVERSITY CAMPUS

ダイバーシティキャンパス推進室

DIVERSITY CAMPUS

制度利用者の声

研究支援員制度利用者の声

制度利用者の声

 平成24年度に創設されたこの制度は、性別・国籍を問わず、地域学部、医学部、工学部、農学部、地域学部、各機構等の教員・研究員の方々に、13年間で延べ160名以上に利用いただいています。

 2024(令和6)年度は、7名(女性3名、男性4名)の利用がありました。近年に本制度を利用された方の声を紹介します。


研究支援員に依頼した内容、活動の例
  • 〇学会発表のデータ作成
  • 〇論文発表につなげる実験・研究活動のための技術的な補助
  • 〇研究活動に必要な調査測器の動作確認などの事前準備
  • 〇実験エリアの草刈り、掃除、物品整理など研究環境の整備
  • 〇分析機器のコンディショニングやメンテナンス
  • 〇実践授業の記録・整理・評価作業の補助
  • 〇文献等の検索、情報整理、データ集計作業等
  • 〇統計解析の補助、論文の文章、図や表のミスのチェック、引用文献の作成
  • 〇機械学習に係るデータ作成
  • 〇実験の測定および実験装置のメンテンナンスを含むルーティンワーク
  • 〇技術に精通している支援員による研究室学生への技術指導のフォロー
  • 〇支援員作成マニュアルにより利用者の指導学生や所属のパート職員が活用し技術を周知


研究支援員の配置により、得られたワークライフバランスの変化など

Aさん

 研究支援員の方へ研究支援をしていただくためには、当然のことながら事前に業務内容を整理し、依頼準備をしておく必要があります。そのため、幅広くかつ専門的な業務について、これまでよりも見通しをもったスケジューリング、優先順位を考慮した業務整理ができるようになったことを実感しています。そのことによって、ワークとライフの両面において、数年単位、年単位、月単位、週単位、日単位等のいろいろなスケールでのスケジュール管理の視点を獲得したこと、リスクヘッジとコーディネイト力についても活かせていると感じています。研究支援員さんとのチームで動く、チームですすめていくという経験は、ワークにおける働き方の視点を幅広くもつきっかけにもなりました。

Bさん

 年少児の育児に向き合うことが出来る時間を取ることが出来ました。週5日保育園に預け、送り迎えを配偶者と共同で行なっていますが、研究支援員のおかげで送迎とその前後の時間を子供と過ごすことが出来ています。また、これを契機に自宅でPCで出来る研究方法も模索したことで、研究の幅も広がりました。総合すると、本制度を基に研究支援員に手助けをいただいたことで、子育てと教育・研究業務のワークライフバランスは改善されたものと実感しています。

Cさん

 母乳しか飲まない0歳児を抱えながら、育児と就労、さらに研究活動を成立させることは非常に多忙な生活でした。離乳食の進行とともに研究活動を急速に再開し、研究支援員の学生と協力して実験を効率的に進めることができました。
 しかし、夜は自宅(育児)と研究室を2度ほど往復しながら実験を行った日もありました。研究活動は所要日数が多く、ルーティンワークは支援員に頼んで、その時間に自分は教育関連の業務をするなどして、限られた時間で効率的に研究を進めました。論文投稿後は、査読意見に対しての追加実験を短期間に成功させる必要がありました。複数回の実験を短期間で計画し、長時間実験の日は支援員のサポートがあっても朝7時から26時までかかることもありましたが、すべて計画通り完遂しました。そのあとは、論文の修正は一旦すべて自分の手で行い、指導者の修正・助言をもらったうえでようやくアクセプトまでこぎつけることができました。
 乳幼児の育児をしながら研究者として全力投球することは無理があることを痛感しました。配偶者の協力もあって、どうにか研究活動を進めることができました。

Dさん

 支援員に実験に必要なサンプルを作製していただくことで研究を効率的に進めることができ、第一子、第二子の育児をしつつも論文・学会報告や研究費獲得などの成果を得ることができました。支援いただいたことで、より高いレベルでの研究体制を構築することができました。子供の急病等により突発的に対応せざるを得なくなった時も、支援員に実験を進めていただき、途切れなく研究を推進することができました。

Eさん

 支援員の補助により業務時間に余裕が生まれ、今年度から開始した配偶者のパート勤務で変化した生活環境の中で、配偶者が不在となることがある土、日の家事や2子の育児含め、問題なく役割分担が出来ました。業務においてあれもこれもと考える負担が緩和されることで、精神衛生に良い効果が得られていると感じています。

Fさん

 配偶者や親類が県外に居住しており、単独で育児を担っているため、保育時間を超えて就業をすることが困難ですが、支援員の配置により、長期休業後の実験室の整備・野外圃場など研究環境の回復と、業務の遅滞解消が進みました。それにより、随時発生する課題に集中することができ、研究活動が活発になりました。具体的に支援員に行ってもらった業務は、長期休業中に行われなかった実験室の清掃・整理、試薬生理・管理システム変更への対応、野外圃場の整備などで、学生に対する教育活動を安全に行う環境が整備されました。それらの研究基盤を活用することで、新規課題を開始することが可能になるなど研究活動が充実しました。業務に集中することができ、精神的余裕が生まれたことで、終業後もゆっくりと休養をとることができるようになりました。

Gさん

 複数の子供の育児を行いながら研究活動を行ってきたが、年中を通して子供たちの突発的な体調不良のため保育園の欠席・早退が多く、自宅での看病や保育園への早迎えが頻発していました。そのため、特に実験室内での連続的・長期的な実験作業が制限され、思うように研究業績も上がらず、また教育活動時間も減少していた状況でした。
 研究支援員の配置により(週に2日程度、4.5時間程度/日)、億劫なく連続的・長期的な実験作業を円滑に計画・実施できました。大学院生を研究支援員として設置することで、コミュニケーションやお互いの状況把握にストレスはなく、お互いのペースで研究を推進できた点が大きな効果でした。分析機器のコンディショニングやメンテナンスも業務として行ってもらったことで、研究室全体の教育活動の質を高めると共に研究の推進に繋がりました。これまで、夜中に自己研鑽で行っていた論文執筆活動などの時間も勤務時間内に1時間程度取れる日が増え、効率的に論文執筆活動にも時間を使えました。
 子供たちの自宅での看病や保育園への早迎えの頻度は前年度と大きな変化はなかったが、研究支援員の配置により、これまで以上に利用者の子供対応がし易くなったため、共働きの配偶者の負担を軽減することに繋がった。従って、本制度はライフワークバランスを改善・整えるのみならず、更なる女性進出社会に向けて非常に効果的であると感じました。

これまでの研究支援員の声

支援員A

  • 業務内容-実験補助、データ整理、データベース作成における確認と修正
  • 今まで経験したことのない分野の研究に携わり、実験手法など初歩から教えていただくことで新たな技術が身につき、自身の成長につながったと思う。
  • 子育てをしながら研究者を続けていくことの苦労がよく分かった。自分は専業主婦として子育てをしてきたので、女性としての様々な生き方を感じることができてよかった。

支援員B

  • 業務内容-植物育成、植物測定、試料分析などの研究支援に携わる業務
  • 今まで経験したことのない知識を学ぶ機会はとても貴重で得難いものだった。労働しながら知識を吸収できるといういい経験になった。

支援員C

  • 業務内容-データの収集・整理、実験の補助
  • データの収集、整理をしていく中で、ただデータとして扱うのではなく、なぜそのようなデータを示すのか、何を意味するのかを考えるきっかけとなり、知識に広がりができた。
  • 臨床を行いつつ研究を行っていくことの時間的な難しさを改めて実感した。また研究の支援をしていく中で、研究を行っていくことに対して興味が湧き、将来の自分のキャリアの中での選択肢の一つになった。

支援員D

  • 業務内容-研究に関する書籍の整理、アンケート(研究データ)の発送準備など、アンケート(研究データ)の入力
  • 研究についての書籍、資料の整理、整頓などを行い、見やすく利用しやすくなった。また、アンケート(研究データ)の入力など効率よくすすめることができた。
  • その専門的な知識の深さや経験はすごいのだろうなと随所に感じる場面も多く、地元の身近な場所におられるということを知ることができただけ、貴重な体験をさせていただいた。気さくに接していただき業務に従事しやすかった。

支援員E

  • 業務内容-ゲノム抽出、遺伝子解析(PCR)
  • ゲノム抽出、遺伝子解析等の技術を習得することができ、自身の今後の研究にも活かせると思う。また、研究の進捗を常に議論することで、研究の進め方を教えていただいた。最先端の研究にも触れることができて大変勉強になった。
  • 研究室の技術スタッフ、学生たちとの共同作業もあり、多くの方々の地道な実験によってデータが得られていると実感した。

支援員F

  • 業務内容―実験補助業務、実験器具の準備・片付け、データの整理
  • 実験器具の取り扱いや、パソコンでのデータ整理などを経験したことが、今後また研究支援員の仕事に就く機会があった場合、役立つことがあるのではないかと思う。また実験の補助的な業務を支援員が行うことで研究者の時間的な負担を減らすことができたのではないかと思う。
  • 一つの研究がたくさんの実験からデータをとって行われていること、その実験一つ一つも多くの手間と時間がかけられていることに驚いた。それだけに、一見些細に思える作業でも少しのミスが実験を台無しにしてしまうことにつながるので、実験に関わるどんな小さな作業もおろそかにはできないと改めて思った。

支援員G

  • 業務内容-標本作製
  • 自身の研究でも活用できる技術が身についた。
  • 期待される結果が得られなかったり、思わぬ失敗が起きたりするなど、研究は地道で、思うように進まないことが多いものだと感じた。

支援員H

  • 業務内容-培地の作成、薬剤感受性試験、実験準備
  • 器具の使い方や実験の手際など、ブランクのないようにできる。
  • 菌の種類や見分け方を知ることができた。

支援員I

  • 業務内容-アンケート作成、書類の印刷・送付準備、データ入力
  • 学生が必要としている支援(コミュニケーション)や居場所について理解を深めることができた。支援を必要としている学生への接し方を拝見し、私自身が支援する側になったことをイメージする大きなきっかけとなった。
  • 場所という点でも人との繋がりという点でも新鮮な気持ちで業務に従事することができた。また業務環境が非常によく、この「居心地の良さ」が理想的な支援に直結しているように感じた。

支援員J

  • 業務内容-データ入力、整理、分析補助
  • アンケートデータの入力を通じて、様々な考え方や物事の捉え方を学ぶことができ、知見が広がった。また、子育ての合間の時間を有効活用できた。
  • 常に多角的に物事を捉える研究者の姿勢に触れる事ができ、自分もそうありたいと刺激を受けた。育児をしながらの研究や、様々な業務をこなされる研究者は本当に大変であると思った。

支援員K

  • 業務内容-アンケート集計、資料整理
  • アンケート結果をパソコンに入力し、集計することにより、研究者がわかりやすくスムーズに研究を進める手助けとなる。
  • 自治体や小学校など、外部との関わりが多いことに気づいた。

支援員L

  • 業務内容-フィールド調査資料の整理、論文執筆のための資料収集・整理、収集データの整理・分析
  • 基礎データの整理などを請け負い、研究の進捗を向上させていると思う。自分のキャリアに長いブランクがあったが、研究の現場に接し、また研究活動に携わりたいと感じ、自分の生活に刺激と希望が持てたように思う。
  • 行政などに迅速にフィードバックしようとする先生の姿勢を見習うべきと感じた。また自分の専攻分野が自然科学系だったので、社会科学分野でのデータの抽出や考察方法が異なっており、先生の意図するところに的確に対応できているか不安を感じた。人間の振る舞いや生活に関わる分析には大変魅力を感じている。

支援員M

  • 業務内容-実験補助
  • 本制度を通じて新たな実験に触れることにより、実験スキルが向上した。また、研究者のワークライフバランスの是正につながった。
  • 家庭を持ち、かつ様々な業務(研究外のものも含む)を抱える研究者は実に多忙であり、支援員の制度は必要不可欠であることを改めて実感した。またその限られた時間の中で最大限の成果を挙げようとする研究者の姿勢・工夫は学ぶべき点が数多くあった。

支援員N

  • 業務内容-細胞の培地の交換・継代、培養細胞からのRNAおよびタンパクの抽出・検出、データの入力・整理
  • 研究の補助を行うことで知識を身につけることができた。自身の研究とのバランスをとりながら効率よく実験を進めていく力が身についたと感じる。
  • 普段から細胞を扱う実験は行っていたが、いつもは扱わない種類の細胞を観察することができた。いつも行っている実験でも使用する試薬が異なることなどがあり、応用力や知識を深めることができた。